他人と深い関係を築くことはそう簡単ではない。大人になると誰とでも笑顔で接することができて話しかけやすい雰囲気を持っている人は多いだろう。 そのような人は “受け入れてもらえそう” と思われて周りの人が遠慮なく踏み込んでくる。一方、当の本人は心の中と表情が一致しないということも多々ある。基本的に誰とでも楽しく会話ができるが家に帰った瞬間、ひどく疲れているのだ。
そのような性格の人は相手の表情や言葉の選び方、醸し出す空気が気になりすぎてあまり会話に集中できないことさえある。
それほど興味のない人との会話は当然内容が頭に入ってこないし、興味がないので記憶からも消えていく。その場ではなぜだか “それっぽい” 会話ができてしまうのでコミュニケーションとしては成り立っている。しかし誰かと深い関係を築こうと思うとそんなコミュニケーション方法では到底無理な話だ。結果、広く浅い交友関係になり恋愛も上手くいかないことが多い。
これに関して下記の2点が原因であると考えられる。
・他人に興味を持てない
・自分の本心を見せたくない
誰かに興味を持つというのは非常にハードルが高い。特に親しい間柄でなければそもそも興味を持つ必要性すらあまりないように感じるケースが多い。
それに加えて自分自身もそう簡単に本心を見せたくないため仮面をかぶる。ここまでくると「人付き合いなんてやめた方がいい」という結論になる。
自分の貴重な時間を捨ててまで興味の持てない人と過ごすよりも1人の時間をとことん楽しみ自分と向き合っている方がよっぽど有意義である。だがそんな人間でもたまに親友と呼べる人ができたり、心から好きだと思える恋人ができたりする。
興味なんて持とうと思って持てるものではない。誰かを好きになろうと思ってもそう簡単に好きにはなれない。
本心を見せるにも相手を信用するまで時間がかかりすぎて踏み込めない。
だけど相手が自分のことを見捨てずに深い関係を築こうとしてくれる人であれば話は別だ。
誰かにとって “深い関係を築く価値のある人” だと思ってもらえるということはものすごく貴重なことであり、例外的に自分からも深く興味を持つ相手が存在するはずである。
もしそんな人と出会えたのであれば一生大事にすべきだ。
